Professional’s choice 「e☆イヤホン」 AH-D5200
オーディオ専門店のプロにお話をうかがうプロフェッショナルチョイス。今回はヘッドホン/イヤホンの専門店として名高い秋葉原のe☆イヤホンをお訪ねし、セールスマネージャーのカイヤさんこと、中村徹さんに、デノンの新しいヘッドホンAH-D5200などについてお話をうかがいました
株式会社タイムマシン SD本部 セールスマネージャー
カイヤさん
イヤホン・ヘッドホン専門店【e☆イヤホン】
http://www.e-earphone.jp/
e☆イヤホン 秋葉原店
東京都千代田区外神田4-6-7 カンダエイトビル4F
http://www.e-earphone.jp/shop-akb/
オーバーイヤーヘッドホン
AH-D5200
オープン価格 NEW
製品の詳細はこちらをごらんください。
AH-D5200も登場する天然木を使用したデノンのヘッドホン
「Real-woodシリーズ」のスペシャルサイトもぜひご覧ください。
今やヘッドホン専門店の代名詞とも言える「e☆イヤホン」。
世界中のイヤホン、ヘッドホンなどポータブルオーディオに関するブランドが一堂に会する、あのポータブルオーディオフェスティバル(通称:ポタフェス)も主催する日本最大級のイヤホン/ヘッドホン専門店です。
大阪に2店舗、名古屋に1店舗、そして東京では渋谷と秋葉原に2店舗を構えるe☆イヤホンですが、今回は東京のポタフェスが開催されている秋葉原にある、e☆イヤホン秋葉原店を訪ねました。
e☆イヤホン 秋葉原店
東京都千代田区外神田4-6-7 カンダエイトビル4F
http://www.e-earphone.jp/shop-akb/
JR各線「秋葉原駅」電気街口から徒歩5分。この看板があるビルの4階にあがるとこんな感じ出入り口があります。
店内は広々。カテゴリーごとにヘッドホン、インイヤーホン、ポータブルオーディオなどがギッシリ展示されており、どれも手にとって試聴できるようになっています。
さすがヘッドホンの聖地です!
そして今回お話ししてくださるのが、カイヤさんこと、株式会社タイムマシン SD本部 セールスマネージャー 中村徹さんです。
●今日は忙しい中、お時間いただきありがとうございます。
カイヤ:よろしくお願いします。
↑e☆イヤホン秋葉原店のカイヤさん。
●まずデノンブログの読者にe☆イヤホンについてご紹介いただけますか。
カイヤ:e☆イヤホンは大阪日本橋に本社があり、秋葉原店はオープンして7年ぐらいでしょうか。私は秋葉原店の立ち上げの頃からいます。
e☆イヤホンは、創業者である大井が、ある日イヤホンを変えたら「全然音が違うじゃないか」と思ったところから始まりました。
イヤホン・ヘッドホンは実際に試聴しないと音質もフィット感も使い勝手もわかりません。
しかし当時は、ヘッドホンやイヤホンを試聴して買うということはほとんどできませんでした。
高級ヘッドホンなどは鍵がかかったショーケースに入っていたりしましたから。
そのような状況から「高級なヘッドホンを含め、並んでいる商品を気軽にゆっくりと試聴していただけるお店を作りたい」という思いからe☆イヤホンは生まれました。
↑店内には椅子に座ってじっくり試聴できるコーナーも用意されている
●これだけ広い店舗に世界中のいろいろなヘッドホンが展示されていて、しかも自由に試聴できるというのは、ヘッドホン好きにはたまらないですね。
カイヤ:私たちe☆イヤホンの「売り」はいろんな機種を試聴できることで、ネットで調べて聴きたいモデルを決めてから、来店して試聴する方もたくさんいらっしゃいます。
ただ、その一方で展示されているヘッドホンが多すぎて迷ってしまう方もいらっしゃいます。
利き酒と同じで、いろんなヘッドホンを聴きすぎると、だんだんわからなくなってくることもあるんですよ(笑)
↑ヘッドホンは自由に試聴できるように展示されている。AH-D7200も展示されている
●そんな場合はどうしたらいいのでしょうか。
カイヤ:ぜひ私たち店員にご相談ください。実際、店員に相談されるお客様もたくさんいらっしゃいます。
お声がけいただければ、ご予算やどういうジャンルを好んで聴かれているかなどをおうかがいし、お勧めのヘッドホンをピックアップしてお持ちしますので、それを聴き比べてお選びいただけます。
↑高級ヘッドホン、DAP、PCオーディオコーナー
↑ヘッドホンアンプを使って試聴ができるコーナーも用意
↑インイヤーコーナー。デノンのインイヤーヘッドホンAH-C820、AH-C720も展示されている
最近のデノンは厚めの中低音に加えて高音のエッジも立っている
●最近のデノン製品について、カイヤさんはどんな印象をお持ちですか。
カイヤ:僕はもともとオーディオが好きで、昔からの伝統ある「デノンの音」っていうのはなんとなく認識があります。
デノンの音って、ヘッドホンもスピーカーも中低音が結構厚めに出て、結構パワーがあってマイルドな感じの印象でした。
しかし最近のデノンさんは割と高域の部分もエッジが立ってきていると感じています。
特に新しい世代のヘッドホンAH-D7200、AH-D5200、AH-D1200もそのあたりがブラッシュアップされてきて、より洗練されている印象をすごく受けます。
●以前のデノンとは音の傾向が変わったと感じますか。
カイヤ:昔の「デノンサウンド」は中低域がパワフルに出て、マイルドな音がお好みの方にとてもお勧めしやすかったのですが、シャープな音が好きな方にはちょっとお勧めしづらいところがありました。
でも最近のデノンのモデルは高域もすごくきれいに出ていて、かつ中低域もマイルドで、デノンらしいところはしっかり残っているので、本当に幅広く、どんな音楽も鳴らせるものになっていると思います。
●最近のモデルは高域のエッジが出てきたということですか。
カイヤ:そうですね。たとえば僕自身、デスメタルを結構好んで聴いていまして、昔のデノンのサウンドだと、ちょっと厚ぼったいというか、あまりフィットしなかったんですね。
ところがAH-D7200とAH-D5200はデスメタルもとてもきれいに鳴らしてくれます。
↑AH-D5200(左)、AH-D7200(右)
●AH-D7200、AH-D5200はデスメタルもいける?
カイヤ:全然いけますね(笑)。高域がちゃんと出ているのもありますが、音の分離感もすごく良くなっていて、そこは本当にすごいです。
ほかのヘッドホンと比較しても、かなり勝っている部分だと思っています。
●AH-D7200とAH-D5200はリアルウッドシリーズで、ハウジングが天然木ですがその影響もあるのでしょうか。
カイヤ:木のハウジングのヘッドホンは他社にもいろいろあって、木の全体的な印象としてはマイルドになると思っています。
ただ抜けはあまり良くない印象がありましたが、AH-D7200、AH-D5200はそこが全然なくて、天然木の良さは持ちながら、今の曲にマッチした高域のきれいな抜け具合がしっかり表現できているので、本当にすごいなと思います。
↑e☆イヤホン店頭に展示されているAH-D5200
●AH-D1200はどうでしょうか。
カイヤ:外で使うヘッドホンを探している方なら、個人的にも気に入っているAH-D1200をお勧めします。
さすがに、上位機種のAH-D7200やAH-D5200と比較するとレンジはこじんまりしてしまいますが、コストパフォーマンスが抜群です。
そして、装着時のフィット感もすごくいいです。
音的には少し派手めかなと思いますが、騒音が多い外で聴くのであればちょうどいいバランスの音色だと思います。
オーバーイヤーヘッドホン
AH-D1200 (ホワイトモデル)
製品の詳細はこちらをご覧ください。
AH-D5200はフルレンジスピーカーのようなストレートな音が特長
●今回はAH-D5200について詳しくお聞きしたいんですが、あえてAH-D7200と比べると音の印象はいかがですか。
カイヤ:僕個人としては、デスメタルを聴くなら、むしろ7200よりも5200のほうが合うと思っています。
トータルで見ると7200のほうが細かい音の分離感や音の広がりはあると感じますが、デスメタルやロックに関しては、僕は5200のストレートな音が気に入っています。
特にドラムの音やエレキギターの音は5200のほうがリアルに感じられるんです。
●AH-D5200のほうがストレートな音、ということですか。
カイヤ:はい。たとえばスピーカーで言うと、5200がフルレンジで、7200は2ウェイになったような印象です。
7200になるとレンジは広がるけど、ストレートさとパワー感では逆に5200のほうが勝っている、というのが個人的な印象です。
●AH-D5200は、AH-D7200とはまた違った個性を持っているということですね。
カイヤ:そうですね。デノンのハイエンドヘッドホンを買いに来る方は、値段だけを見て高いほうがいいだろうとAH-D7200を買われる方もいらっしゃいますが、AH-D5200はまた違った個性をもったいいヘッドホンなので、ぜひ聴き比べてみてほしいと思います。
試聴曲はデスメタルの「ミザリー・インデックス」
●ところでカイヤさんはヘッドホンを試聴するとき、どんな曲を使われていますか。ぜひデノンブログ読者に教えてください。
カイヤ:試聴もデスメタルなんですよ。アメリカのバンドでミザリー・インデックスというバンドです。
初めてのイヤホンやヘッドホンを試聴するときに聴く音源は、こういう感じの曲を使います。
アーティスト名:ミザリー・インデックス
アルバム・タイトル:エアーズ・トゥ・シーヴリー
●試聴もデスメタルって、凄いですね
カイヤ:デスメタルは正直、あんまり録音は良くないんです。
ただ録音が良くない音楽であることを前提に、それをイヤホンやヘッドホンがどれくらい鳴らしてくれるのかをチェックするんです。
というのも最初からハイレゾ音源などを聴いてしまうと、もとの音源の音がいいからどんなヘッドホンでも結構良く聴こえちゃうんですよ。
ですから最初の試聴の時はそこまで録音が良くない音源を使います。しかもデスメタルの音源は低域も高域もありますから。
●カイヤさんは昔からデスメタルを聴いていたんですか。
カイヤ:いいえ。最初からデスメタルを聴いていたわけではなくて、最初はJ-POPのCHEMISTRYとかMr.Children、宇多田ヒカルなどを聴いていました。
もともとロックも好きで、最近復活したELLEGARDENなども聴いていましたが、気づいたらデスメタルのほうに流れていった感じです。
夏のポタフェスは7月14日(土)15日(日)東京秋葉原で開催
●秋葉原のe☆イヤホンといえばポタフェスですが、今年もいよいよ夏のポタフェスが近づいてきました。今年はどんなイベントになりそうでしょうか。
カイヤ:ポタフェスは出展するメーカーさんがどんどん増えてパワーアップしているので、おそらく過去最大になると見込んでいます。
無料のイベントですし、ライブや物販などもあります。
今までヘッドホンやオーディオに興味がなかった方でも楽しんでいただけるイベントですので、ぜひ遊びにきていただきたいと思います。
●デノンも出店しますが、いろんなメーカーがブースを出していて、その場で試聴できてメーカーのスタッフと会話できるのがポタフェスの面白さですよね。
カイヤ:実際にブースで実機の音を比べていただいて、イヤホン・ヘッドホンで音がこれだけ変わるんだというのを体験していただきたいと思っています。
またブースのメーカーの方にもどんどん質問や感想を言ってほしいと思います。ぜひご来場ください!
●今日はありがとうございました!
(編集部I)