SX1 LIMITED EDITION、600NEシリーズ、PMA-150H新製品発表会レポート
デノンHi-Fiシステムの新たなフラッグシップモデルSX1 LIMITED EDITION、高音質技術を受け継ぐHi-Fiシステムのエントリーモデル600NEシリーズ、そしてHEOSテクノロジーと最新世代DDFA™アンプモジュールを搭載したデザインシリーズのプリメインアンプPMA-150Hが発表となりました。今回はその新製品発表会の様子をレポートします。
SX1 LIMITED EDITION、600NEシリーズ、PMA-150Hの新製品発表会は、 2019年8月5日、ディーアンドエムホールディングス 川崎本社で開催されました。プレゼンテーションの後には、試聴室でのサウンドデモンストレーションも行われました。
今回の新製品発表会は、主にオーディオ専門誌やオンラインメディアの記者の方々を招いてのプレス発表として開催されたものです。プレゼンテーションはデノンオフィシャルブログでもおなじみの、国内営業本部 営業企画室の田中が担当。SX1 LIMITED EDITION、600NEシリーズ、PMA-150Hの各製品の説明を行いました。
プレゼンテーションは国内営業本部 営業企画室 田中が行った
また製品説明に先だって、ディーアンドエムホールディングス代表取締役 中川圭史が登壇し、3製品の開発趣旨などを説明。Hi-Fiオーディオの最上位モデルとエントリーモデルが新たに投入されることで、デノンHi-Fiラインアップが、すべてNEシリーズに置き換わったことなどが述べられました。
株式会社ディーアンドエムホールディングス 代表取締役 中川圭史も登壇
サウンドマネージャー山内慎一が新世代のデノン・サウンドを体現するために開発した新たなフラッグシップモデル、SX1 LIMITED EDITION
SX1 LIMITED EDITIONシリーズはデノンのサウンドマネージャーに山内が、デノンの新たなサウンドコンセプト「Vivid & Spacious」を体現するために作り上げた新たなフラッグシップモデルです。ベースモデルは製品開発用試聴室のリファレンスシステムであったDCD-SX1とPMA-SX1ですが、サウンドマネージャーに就任以来、約4年にわたって徹底的に改良が加えられており、部品の変更に伴って基板を新たに設計しています。
機構や内部回路に関しても、SX1をベースにしながら様々なパーツを変更しており、最終的に両モデルとも400点を超えるパーツが入れ替えられています。また山内がエンジニア時代を含め、自身が手掛けたカスタムコンデンサーも多数投入されました。
↑ 400以上のパーツが変更されたPMA-SX1 LIMITEDの内部基板
↑400以上のパーツが変更されたDCD-SX1 LIMITEDの内部基板
音質に関するプレゼンテーションでは、サウンドマネージャーの山内が登壇。当初は純粋な技術試作であって、製品化は想定していなかったこと、「Vivid & Spacious」を実現するために行った様々なパーツの変更、特にトップカバーやフットで採用したA7075(超々ジュラルミン)が音響的にも、これがなければ成立しなかったというほど素晴らしい素材であったことなどが語られました。
↑サウンドマネージャー山内が登壇して音作りについてのプレゼンテーションを行った
NEシリーズの高音質技術を受け継ぐエントリーCDプレーヤー & プリメインアンプ
600NEシリーズは、サウンドマネージャー山内が手掛けたHi-Fiシステムである2500NEシリーズ、1600NEシリーズ、800NEシリーズに続く、NEシリーズのエントリーモデルです。また長年にわたってオーディオファンに愛されてきたプリメインアンプPMA-390、CDプレーヤーDCD-755の後継機としても位置づけられています。
600NEシリーズはSX1 LIMITED EDITIONと同時に開発が進められたため、上位モデルの設計思想や専用カスタムパーツなどもクラスの枠を超えて採り入れられました。その結果上級機に迫る音質となっており、エントリーモデルながら「Vivid & Spacious」のサウンドコンセプトを見事に実現しています。
HEOSテクノロジー&最新世代DDFA™アンプモジュールを搭載したデザインシリーズの高音質プリメインアンプPMA-150H
PMA-150Hはデザインシリーズから登場するプリメインアンプです。HEOSテクノロジーを搭載しており、Amazon Music、AWA、Spotifyなどのストリーミングサービスの再生が可能。さらにBluetoothでスマートフォンなどからのストリーミング再生にも対応しています。
再生メディアは、CDプレーヤー、レコードプレーヤー、テレビなど様々な機器を接続可能。FM/AMラジオチューナーも搭載しています。またDAC機能も内蔵しており、PCをUSB-B入力に接続すれば11.2 MHzのDSDや384 kHz/32 bitのPCMファイルが再生可能です。
デザインシリーズで好評の高音質デジタルアンプソリューション「DDFA™」を採用。PMA-150Hでは初の方式としてスピーカー1台につき2つのパワーアンプで駆動するBTL構成を採用することで、圧倒的な駆動力とDRA-100比で85%ものノイズ低減を実現しています。またヘッドホン専用のアンプも搭載しており、ハイインピーダンスなヘッドホンでも最適な音量が得られる3段階のゲイン切り替え機能を搭載しました。
試聴室に移動して新製品をそれぞれ試聴
各製品のコンセプトや主な特徴などのプレゼンテーションが終わったところで試聴室に移動し、各製品の音を試聴するサウンドデモンストレーションとなりました。
600NEシリーズは、現行機種のエントリーモデルとの比較試聴を中心に行われました。ボーカルもの、オーケストラ曲などを実聴。音のクリアネスと明瞭度、そして音場感などが、明らかに向上していると感じました。
PMA-150Hの試聴ではPCからハイレゾ音源を入力して再生。デジタルアンプソリューションDDFAをBLT接続した新方式によるサウンドは、パワフルで俊敏。これまでのDDFAとはひと味違った駆動力を感じさせました。
SX1 LIMITED EDITIONの試聴は、サウンドマネージャーの山内がいつも試聴を行っているもう一つの試聴室へ移動して実施しました。
試聴は山内が音質評価でいつも使用している多彩な音源を再生。ボーカルものから、オーケストラ、そしてアンビエントミュージックまで様々ジャンルの音源を試聴しましたが、ジャンルを問わず、すべての音源でかつてないほどの深みと明瞭度、そしてなにより、デノンのサウンドフィロソフィーである「Vivid & Spacious」を見事に表現していると感じられました。
というわけで、ふだんは目にすることがないメディア向けの新製品発表会のレポートをお送りいたしましたが、いかがだったでしょうか。この秋のHi-Fiコンポーネントのニューモデルは、フラッグシップあり、エントリーモデルあり、新技術が投入されたデザインシリーズありと、まさに収穫の秋!
オーディオ専門店での試聴会も行われておりますので、ぜひ店頭でそのサウンドをお確かめください。
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(編集部I)