Denon Home 150を自宅で使ってみた
デノンならではの高音質ネットワークスピーカー「Denon Home 150」と「Denon Home 250」が発売中です。音楽ストリーミングサービスなどをワイヤレスで楽しめ、コンパクトながらもサイズを超えた高音質を実現したDenon Homeシリーズを、デノンブログ編集部員が実際に自宅で試聴してみました。2回に分けてお届けするレポート、Vol.1は「Denon Home 150」編です。
おしゃれなミニマルデザイン
Denon Homeを最初に見た時の印象は「おしゃれ!」でした。一般的にスピーカーといえば硬質なイメージが多いのですが、Denon Homeは柔らかいトーン。ファブリック素材でミニマルなデザインは上品さもあり、どんなインテリアにもしっくりなじみそうです。
一見なにもない天井部に手をかざすとボリューム調整用のボタンなどが点灯します。
これは、デザインの面からだけでなく、本体からボタン類を排除することでパーツのガタつきによるノイズがなくなり、音質面でも大きなメリットがあるそうです。音質設計と製品デザインの随所にこだわりを感じます。
内部の構造は、Denon Homeのために専用設計されたカスタムメイドの25mmドームツイーターと89mmコーンウーハー搭載で、コンパクトなサイズながら厚みのある低音再生が可能です。
機能詳細については、こちらの記事で詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
今回レポートするDenon Home 150は1台であればモノラル、2台を組み合わせればステレオ再生が可能です。1台の場合と2台でステレオペアした場合で聴き比べてみたいと思います。
HEOSでスピーカーを設定
試聴する前にスピーカーの設定をします。HEOSはデノン独自のワイヤレスオーディオ技術です。スマホやタブレットにHEOSアプリをダウンロードすることで、端末やNASに入っている音楽はもちろん、音楽ストリーミングサービスのAmazon Music HD、Amazon Music、Spotify、AWA、SoundCloudやインターネットラジオのtuneInなどが利用できるようになります。
(各ストリーミングサービスをお楽しみいただくには専用アカウントや、有料プランのアカウントが必要です)
↑iPadにダウンロードしたHEOSにスピーカーを設定
↑スピーカー本体に電源コードをさし、背面のコネクトボタンを押します
↑Wi-Fi経由でデバイスが検出されますので、タップして追加
スピーカーには好きな名前を入力することも可能です。シンプルにつなぐだけであればこれで設定は完了。最初は1台のみ、モノラルで試聴してみます。
Amazon Music HDでハイレゾ音源を再生
ご存じの方も多いと思いますが、Amazon MusicではAmazon Music HDという、CDと同等の音質、あるいはCD以上のいわゆるハイレゾ音源のストリーミング配信を行っています。Denon Homeは今のところAmazon Music HDを再生できる数少ないネットワークスピーカーです。せっかくですのでAmazon Music HDからUltra HD(ハイレゾ)音源のプレイリストや、坂本龍一(現代音楽)や宇多田ヒカル(ポップス)、Underworld(テクノ)などHD音源を中心にいろいろなジャンルからチョイスして聴いてみました。
小さなボディから響くキレのある低音
まずは1台、モノラルで試聴します。Denon Home 150は片手で持てるほどのコンパクトさ。そんな小さなボディから驚くほど繊細かつ迫力のサウンドが再生され、音量を上げても歪み感のないクリアなサウンドで余裕を感じさせてくれます。大きなスピーカーに比べると、ズーンといった地鳴りのような低音の重厚さはありませんが、キレがあって締まった低音域から、高音域までのバランスがさすがだな…と感じました。オーディオ機器を100年以上作っているデノンのこだわりを感じます。1台で楽しむ場合は、寝室やダイニングキッチンなど、ある程度区切られた小さな空間で聴くのにちょうど良いです。
2台のステレオ再生で立体的に広がる音
次はDenon Home 150を2台ステレオペアに設定して聴いてみます。設定の手順も簡単で、HEOSのデバイスリスト内に追加したもう1台のスピーカーをドラッグし同じルームに設定、ルームの編集>グループの編集でステレオペアをONにすれば設定完了です。
↑Denon Home 150を「オフィス」に名前変更しルーム設定
↑ルームの編集からグループ編集へ。グループ編集画面ではバランスやL & Rの反転などの設定も可能です
今回はなんと贅沢にもデスクに2台設置してみました。さっそく再生してみると、その音の圧倒的な広がり方にびっくり。モノラルで聴くと、1台で完結するバランスの良さが際立ちましたが、2台のステレオ構成で聴くとバランスの良さはもちろん、音がしっかりと定位していて、クリアで立体的な聴こえ方になり、響きの重層感がすばらしく、まさに音に包みこまれるような体験ができました。低音にズッシリとした深みが加わりさらに安定感や余裕が増しました。
Denon Home 150はステレオ構成にするとぜんぜん違うものになる・・・!というのが正直な感想です。デスクに置いているとまるでPC用のスピーカーにも見えてしまいますが、全然違います。聴くポジションがちょうど座る位置、真ん中になりますのでクラシックのアリアやポップスを聴くと、よりクリアに響いて、気持ち良い音の空間にいられる贅沢さをとことん味わえます。2台で聴く場合はこうした贅沢な使い方もいいですが、広い空間もカバーする十分な音の広がりと安定感がありました。もちろんステレオペアをしないでも使えますので、別々の部屋でそれぞれ楽しむのもいいですね。
ストリーミングの音質がどんどん向上していくことを受け、それを再現するスピーカーの需要はもっと高まりそうですね。コンパクトなボディから想像以上の迫力のある音楽再生が楽しめるDenon Home 150は1台(モノラル)と2台(ステレオペア)では、全く違う音楽体験ができる面白さがありました。次回はDenon Home 250の試聴レポートをお届けします。
(編集部S)