<<前のページに戻る
表紙に戻る

 (平成12年)

「DENONの技術とノウハウの粋を極めたAVサラウンドアンプの最高峰モデル誕生!」

AVサラウンドアンプ
AVC-A1SE
標準価格:395,000円(税別)

■2000年8月

日本コロムビア株式会社(DENON)では、DENONが誇る技術とノウハウのすべてを集結したAVサラウンドアンプAVC-A1SE-Nを新たに発売いたします。
 DENONのAVアンプの開発基本コンセプトは“ソフト制作者が意図した音場と画質の正確な再現”。AVC-A1SE-Nはこのコンセプトを極限まで追究。大迫力のDVD-Videoソフトはもちろん、純粋な2チャンネルの音楽ソフト、高音質マルチチャンネルで収録されたDVD-Audioソフトなど、あらゆるソフトに記録された音声・映像信号の100%忠実再生を実現するために、開発・設計を行いました。さらに、業界に先駆けてDTS社が開発した6.1chのサラウンド方式DTS-ES(Extended Surround)デコーダーを搭載。ソフトにこめられた原音に忠実な再生を実現するとともに、時代の先端をいくAVサラウンドアンプに仕上げられました。 AVC-A1SE-Nでは、AVC-A1Dの高音質コンセプトを受け継ぎつつ、高品位なさまざまな技術のさらなる見直しを行いより理想的なシャーシ構造・回路構成の設計を実施。電源回路をはじめとする各回路毎にシールドし独立したブロック構造を採用し、回路間の相互干渉を抑えました。高音質再生の要とも言える回路には、実績のあるNewD.D.S.C.(ダイナミック・ディスクリート・サラウンド・サーキット)デジタルを搭載。32bit floating point type DSPをはじめI2Sインターフェース等の採用で高品位入力ソースに対し、より正確に再生します。また、ルーカスフィルム社の提唱する高音質・高信頼性基準“THX ultra”を取得。200W/ch(6Ω)を実現する、全チャンネル同一パワー同一レスポンスのパワーアンプブロックを搭載するなど、安定したリアルな音場再生を実現します。さらに、ビデオ回路の電源をOFFするなど、高音質ステレオアンプとして機能する“ピュアダイレクトモード”を搭載し、純粋なオーディオアンプとしての性能まで追求しています。また、2系統ある8チャンネル外部入力端子の搭載や将来的なプログラムアップデートに対応可能など、発展性自在な将来を見据えた設計を施すと共に、オンスクリーンディスプレイや大型液晶タッチパネルリモコンの採用など、より簡単で確実な操作性を実現しています。
AVC-A1SE-Nは、2チャンネルの高音質ステレオ再生からマルチチャンネルの大迫力音場再生まで、DENONの持つノウハウを集結し、21世紀を迎えるにふさわしいDENON AVサラウンドアンプのフラッグシップモデルとして登場します。


■純粋オーディオアンプと称されるににふさわしい電源回路、シャーシ構成

デジタル・アナログオーディオ回路、映像回路、マイコンによる制御回路などが混在するAVアンプにおいて、これら回路の相互干渉が音質・画質に対して与える影響を最大限に抑えるためAVC-A1SEは、構造的にも回路的にも見直し、より理想的な構成を実現すべく設計されています。各回路は電源部(トランス巻線)から独立し、また回路毎にシールドされ独立したブロックとして構成されています。黒色塗装した厚さ1.6mmのシャーシと輻射放熱と音質に配慮し、黒色アルマイト塗装と鋼板により構成された大型アルミヒートシンクは、不要振動の防止と信頼性両方を兼ね備えています。電源トランスはユニットのほぼ中央に配置し、トランス自身から発する不要な振動を抑えています。そして、ユニットの中央部の下にデジタル回路を、左右にパワーアンプ回路を配置。アナログ回路部、ビデオ回路部も分離構造とすることで、各回路間の相互干渉を徹底的に排除しています。これによりピュアオーディオに求められる繊細なサウンドから、ホームシアターに求められる迫力あるサウンドまでも鮮やかに再現します。

 大型アルミヒートシンクとパワーアンプブロック

■THX ULTRA規格対応大電流パワーアンプ部

PC220Wの大電流型パワートランジスターシングルプッシュプル回路により構成されるパワーアンプを合計7チャンネル搭載しました。2チャンネルのステレオ音楽再生からDVD-AUDIOにおけるマルチチャンネル音楽再生、DOLBY EXやDTS-ESなどの6.1チャンネルの映画再生まで、原音ソースに含まれる情報をあますことなく引き出します。また、Sシリーズの開発などでデンオンが培ってきたノウハウを継承し、音質の練り上げを行っています。電源部は大型トロイダルトランスと大容量高音質ブロックコンデンサー、高速ショットキーパリア型ダイオードなどにより構成、高音質パーツをふんだんに採用しています。また、ルーカスフィルムの提唱する高音質・高信頼性基準“THX ultra規格”を取得し、マルチチャンネルの大迫力再生でも、高音質を安心して楽しめる高信頼性を確保しています。
全チャンネル同一パワー、同一レスポンスのパワーアンプ定格出力は200W/ch(6Ω、2ch同時駆動時)以上を実現しています。また、左右対称に配置した大型アルミブロックヒートシンクと低騒音、インテリジェント制御による空冷fanを併用、永年使用した際の信頼性にも配慮しています。

 大容量ブロックコンデンサー

 大型トロイダルトランス

■純粋にステレオ音楽を高音質で楽しむピュアーダイレクトモード

純粋アンプとしての機能を追求し、本機ではトーンコントロール回路をジャンプする“ダイレクト”、ビデオ回路を電源からシャットダウンしてオーディオアンプとして動作する“ビデオオフ”、さらに実際本機が全くのアナログステレオアンプとして機能する“ピュアーダイレクトモード”を搭載致しました。純粋にステレオ音楽のみをさらに高音質で楽しむことが可能です。本体のキー操作により、PURE DIRECTモードにするとビデオ回路電源を自動的にオフし、FL管を消灯します。また、アナログ音声入力時はデジタル回路電源もオフし、オーディオ回路に与える他の回路の影響を最大限に抑えます。

■プリアンプ部

合計8チャンネルの信号レベルを制御するボリウム回路には高耐圧プロセスを使用したデバイスを厳選し、更に全チャンネルともにディファレンシャル構成とし極限ともいえる高ダイナミックレンジを確保、全帯域にわたる歪み率の低減、コモンモードノイズの排除を実現しています。全チャンネルで相互偏差0.3dB以下可変ステップ1dBでの実に正確な音量調整が可能です。また信号をパワーアンプ部に送り出すバッファーアンプ部にも高音質タイプを採用しています。
電源部は高音質大容量型ブロックコンデンサーとファーストリカバリーダイオードで構成しています。

■NEW D.D.S.C. DIGITALによる高音質サラウンド再生

New D.D.S.C.デジタルは、リビングルームやホームシアターにおける臨場感あふれる音場再生はもとより、AVアンプでありながらピュアオーディオの高品位サウンド再生を目指して開発した回路です。サラウンド回路を構成する一つ一つのブロックを高性能な集積回路の組み合わせで完成されたダイナミック・ディスクリートサラウンド回路(D.D.S.C.)をさらに高精度化してブラッシュアップし、より正確で緻密なサラウンド再生を可能にしました。DVDなど高音質メディアに記録されたデジタル信号のダイレクト入力が可能なばかりでなく、デジタルソースに含まれるデータを余すことなく再現します。また、PCM、DTS、DOLBY DIGITAL等のデジタルソースに対し、デンオンならではのHiFiサラウンド再生を実現します。

■32bit floating point type DSPを採用

DOLBY DIGITAL・DTSのデコーダー部には、業務用エンコーダーにも使用され、またAVC-A1Dでも実績の32bit floating point DSP“SHARC”を2個搭載しています。オリジナルデコードプロクラムにより近い32bit floating point方式の演算処理により、より完成度の高いでコードを実現します。

■I2S(アイ・スクエア・エス)インターフェースを搭載。

AVC-A1D同様32bit FLOATING POINT方式によりデコードされた32bit信号を確実に24bitに変換してデジタルフィルター部へ伝送するため、独自開発したインターフェースを搭載しています。

■192kHz/24bit D/Aコンバ−ターを全チャンネルに採用。

全チャンネルに192kHz/24bit D/Aコンバーターをディファレンシャル駆動で使用し、よりダイナミックレンジの広い高音質なデジタル−アナログ変換を実現しています。

■フロント2chにAL24プロセッシングを搭載。

リニアPCM信号入力時に対しては、D/A変換処理にデンオン独自の究極のアナログ波形再現技術であるAL24プロセッシングを搭載し、音楽信号をデジタル入力した際量子化歪みを徹底的に低減し、低レベ ルでの再生時の音楽再生能力を極限までに高めています。また、D/Aコンバーターをダブル差動動作に切り替えてD/A変換を行います。

 AL24 Processor

■デジタルインターフェース

DVDの高音質フォーマット96kHz/24bitのデジタル信号を直接入力できるインターフェ−ス回路を搭載。DVD-VIDEO・DVD-AUDIOの高音質規格で作られたソースも直接本機にDIGITAL入力することで、より高音質な再生を実現することが可能です。また、将来的には192kHzのデジタル信号の直接入力の可能性も秘めています。

■アナログソースも高音質でサラウンド再生

96kHz/24bit A/Dコンバーターによりアナログの2チャンネル信号でも高品位なマルチチャンネルサラウンド再生を楽しむことが可能です。

■RFデモジュレ一夕ー搭載

■THX SURROUND EXデコーダー搭載

ルーカスフイルム社が提案したTHX SURROUND EXデコーダーを搭載しています。THX SURROUND EXは、ルーカスフイルム社が提案しドルピー研究所の協力を得て『スターウォーズエピソードワン』で初めて実現されたサラウンド方式を、一般家庭で忠実に再現するフォーマットです。THXプロセッサーの働きによって、家庭用AVルームでのサラウンド再生に対して最適化を行い、映画音響制作者がダビングステージで意図した通りの音場を再現します。もちろん、従来のDolby Digitalやdtsの2チャンネル〜5.1チャンネルの信号に対しても同様に、THXプロセッサの働きにより理想的な再生が可能です。

■DTS-ES Extended Surround(エクステンデッド・サラウンド)デコーダー搭載

AVC-A1SEでは業界に先駆けてDTS社が開発した、6.1チャンネルのサラウンド方式DTS-ES(エクステンデッド・サラウンド)デコーダーを搭載しました。1999年に映画館用デジタルサラウンドシステムとして開発されたこのシステムを本機では業界に先駆けて民生用製品で初めて搭載致しました。

■DTS-ESディスクリート6.1、マトリクス6.1デコーダー

DVDにあらかじめ6.1チャンネルで記録された信号を忠実に再現す る“ディスクリート6.1”とサラウンドLチャンネルとサラウンドRチャンネルの信号をマトリクス処理してサラウンドバックチャンネルを取り出す“マトリクス6.1”の2つのモードがあります。

■ステレオサラウンドデコーダー

アナログや2チャンネルの信号ソースをマルチチャンネルで楽しむためのモードです。DTS社が開発したマトリクス処理を応用し、より高品位なマルチチャンネルサラウンドで楽しむことが可能です。
音楽を楽しむための“MUSIC”と映画を楽しむための“CINEMA”の2つのポジションがあります。

■対応ソースを自動判別するオートサラウンドバックチャンネルオン機能搭載

DOLBY DIGITAL EXまたはDTS-ESでエンコードされていることを示す識別信号が記録されたDVDなどのディスクを再生すると、その識別信号を検出し自動的にサラウンドバックチャンネルをONにするオートサラウンドバックチャンネルオン機能を搭載しています。また、5.1チャンネルのDOLBY DIGITALあるいはDTSエンコードされているソフトもお好みに応じて6.1あるいは7.1チャンネルに切り替えてお楽しみいただけます。

■従来の信号ソースも7.1ch再生可能な、DENONオリジナルサラウンドモード

DENON独自のDSPサラウンドモードでは、2chから5.1chの信号ソース全てで7.1chの再生システムが活用できます。DOLBY DIGITALやDTSなど5.1chのソースを映画館のマルチサラウンドスピーカーによるエフェクト効果を再現する、ニューデザインのWide Screenモードをはじめ、全てのサラウンドモードでSurround Back L/Rを加えて7.1chの再生を楽しむことが可能です。

■サラウンドスピーカーA/B切り替え機能。

マルチチャンネルのソフトを楽しむ時、映画ソフトはダイポール型で臨場感を、音楽ソフトはフルレンジスピーカーで定位感を。こんなこだわりを持つマニアの為に本機ではサラウンドスピーカーA/B2系統をサラウンドモード毎に選択可能です。SPコンフィグレーションやタイムアライメント等のパラメータはそれぞれ独立して、調整が可能。本来推奨スピーカーシステムやセッティングが異なる“音楽と映画”のサラウンド音場を本機一台で理想的に再生します。

■発展性自在、将来に備えたUPGRADABLE設計

(1)8CH EXT入力端子

将来性・発展性を考え、8チャンネルEXT入力端子を2系統搭載しています。例えばDVD-AUDIOやSACDのマルチチャンネルアナログ出力機器が増設されても余裕で対応可能です。

(2)プログラムアップデート機能

AVC-A1SEでは、内蔵マイコン及びDSPのプログラムを将来的に書き換えることを可能にするためRS232Cポートを搭載、デジタル衛星放送で新フォーマットが将来的に採用された場合などへの対応を可能にしています。

(3)IEEE1394端子増設にも配慮

将来的にAV機器にIEEE1394端子が標準装備された場合に備え、1394端子増設ボードを追加することが可能な配慮を施しています。

(4)3ゾーンマルチルーム対応

複数のゾーンに個別のソースを出力することが出来るマルチゾーン出力機能とセレクト機能を搭載。メインルームを含めて、最大で3ゾーンまでソースを選択して出力することが出来ます。

(5)コンポーネントビデオ入力セレクタ機能

3系統入力と1系統の色差セレクタ機能を搭載。信号切り操えには高性能リレーを採用し、DVDのプログレッシブ映像など高周波数帯域信号にも対応が可能です。

(6)独立可変型トーンコントロール機能

サブウーハーを含め全チャンネルが独立して制御可能なトーンコントロール回路を搭載しています。

■より簡単確実な操作を実現するオンスクリーンディスプレイ機能。

複雑化する操作をより簡単、的確に行えるようオンスクリーン機能を搭載しています。ユーザーのシステムやスピーカー能力に最適なパラメータや、再生環境を設定することが可能です。

■操作性を飛躍的に高める、大型液晶タッチパネルリモコンを付属

大型の液晶パネルで見やすく、使いやすいタッチパネル式リモコンを付属しています。

■自由にカスタマイズ可能な多彩な編集機能。

照明やエアコンなどを含め赤外線方式で制御が可能な機器を最大23機種まで操作登録可能。キーの位置変更やキーの追加・削除等の編集が可能で、ユーザーが使いやすいようにカスタマイズが可能です。

■GUI表示とジョグダイヤルで簡単に操作できるメニュー画面

■プリセットメモリ機能

デンオン製品に限らず各社のリモコン送信コードを記憶しています。登録されたAV機器のメーカーを呼び出し確認することで操作が可能です。

■システムコール機能

複数のAV機器の電源投入から一連の操作手順まで記憶させることができるシステムコール機能を搭載しています。(最大20コール)

■USB端子を搭載

将来的には、パソコンからリモコンの設定を変更し自由なカスタマイズを実現できるUSB端子を搭載しています。


仕様

【パワーアンプ部】

  • 定格出力(2ch駆動時、20Hz〜20kHz、THD 0.05%)
    • フロント:170W+170W(8Ω)、200W+200W(6Ω)
    • センター:170W+170W(8Ω)、200W+200W(6Ω)
    • サラウンド:170W+170W(8Ω)、200W+200W(6Ω)
    • サラウンドバック:170W+170W(8Ω)、200W+200W(6Ω)
  • ダイナミックパワー
    • 390Wx2(2Ω)、310Wx2(4Ω)、190Wx2(8Ω)

【プリアンプ部】

  • 入力感度/入力インピーダンス
    • 200mV/47kΩ
  • 周波数特性
    • 10Hz〜100kHz(+0、-3dB)
  • S/N比
    • 105dB
  • ひずみ率
    • 0.005%

【デジタル部】

  • S/N比
    • 115dB
  • ダイナミックレンジ
    • 112dB
  • 全高調波ひずみ率
    • 0.003%

【ビデオ部】

〔標準映像端子〕

  • 入出力レベル/インピーダンス
    • 1Vp-p/75Ω
  • 周波数特性
    • 5Hz〜10MHz(+0、-3dB)

〔S映像端子〕

  • 入出力レベル/インピーダンス
    • Y信号:1Vp-p/75Ω
    • C信号:0.286Vp-p/75Ω
  • 周波数特性
    • 5Hz〜10MHz(+0、-3dB)

〔色差(コンポーネント)映像端子〕

  • 入出力レベル/インピーダンス
    • Y信号:1Vp-p/75Ω
    • Cb/Cr信号:0.7Vp-p/75Ω
  • 周波数特性
    • DC〜30MHz(+0、-3dB)

【その他】

  • 外形寸法
    • W434×H216×D486mm
  • 重量
    • 約28kg

<<前のページに戻る
ページの先頭に戻る | 表紙に戻る