製品の概要
DL-103シリーズは、NHKをはじめとした数々の放送局での採用などによる実績を重ね、1970年の一般発売以来、20年以上にもわたり多くのオーディオファンに愛され続けてまいりました。デジタルオーディオ全盛の現在でも、ピュアかつ情感豊かな表現力をもつアナログサウンドは、依然、根強い人気をもっております。DL-103FLは、そんなアナログサウンドの魅力をいかんなく発揮するため、 DL-103シリーズの基本テクノロジーを活かしつつ、その細部に至るまでこだわりをもちながら設計、製品化をいたしました。
特長
■ 金クラッド高純度銅線を採用。
発電コイルには、純度99.9999%(6N)高純度銅の外周に純金属を設けた金クラッド銅線を採用。金と銅の素材の良さを兼ね備え、エネルギッシュで情感豊かなアナログサウンドを実現します。
■ セラミック強化ケースの採用。
剛体化・堅牢化のため、本体ケースにセラミックファイバー強化樹脂を採用することにより、不要な振動を抑え、ハイスピードで滑らかな再生音を実現しています。
■ DL-103の基本テクノロジーを踏襲。
振動系の振動支点が明確なワンポイントサスペンション方式。再生時の動的バランスに優れた十字型アーマチュア、軽量・高剛性を獲得した二重構造カンチレバーなど、ベースモデルDL-103の基本テクノロジーを忠実に継承しています。
仕様
- 発電方式:MC形ムーピングコイル形
- 出力電圧:0.28mV(1kHz,50mm/s,水平)
- 再生周波数:20Hz〜45kHz
- 電気インピーダンス:30Ω
- ダイナミックコンプライアンス:5×10-6cm/dyne
- 適性針圧:2.5g±0.3g
- 自重:9.7g
- 針先:0.2×0.2mm角ソリッドダイヤ、0.65ミル丸針
- 左右分離度:25dB以上(1kHzテストレコード)
- 左右感度差:1dB以内(1kHzテストレコード)
- 適性負荷:抵抗負荷100Ω以上、トランス負荷40Ωタップ
DENONカートリッジDL-103シリーズのあゆみ
- 1970(昭和45)年 DL-103 一般発売開始
- 1974(昭和49)年 DL-103S 発売(4チャンネル用)
- 1977(昭和52)年 DL-103D 発売(テーパーカンチレバー採用)
- 1978(昭和53)年 DL-103T/II 発売(生誕15周年モデル)
- 1982(昭和57)年 DL-103G 限定発売(生誕20周年モデル)
- 1985(昭和60)年 DL-103LC 限定発売(日本コロムビア創立75周年モデル)
- 1986(昭和61)年 DL-103LCII 発売(LC-OFC線採用)
- 1989(平成元)年 DL-103SL 限定発売(日本コロムビア創立80周年モデル)
- 1990(平成2)年 DL-103GL 限定発売(ゴールドリミテッドモデル)
- 1991(平成3)年 DL-103C1 限定発売(クラス1リミテッドモデル)
- 1993(平成5)年 DL-103FL 限定発売(金クラッド高純度銅採用モデル)