当社は、1972年に世界に先駆けてPCM録音・再生システムの実用化に成功。以来10余年、DADについてソフトからハードまで、トータルシステムの開発を進めて参りました。1981年に放送・業務用CDプレーヤー試作一号機を発表。その後、種々の機能の充実・技術的検討を重ね、今日の放送・業務用CDプレーヤーDN-3000Fを完成させました。
今回発売致しますDN-3000FCは、この優れた放送・業務用CDプレーヤーDN-3000Fをベースに、民生用としての使い易さをプラスした最高級CDプレーヤーです。もちろんDN-3000Fの最良の音質再生はもとより、業務用として要求される (1)音声の正確な頭出し (2)スタートキューから音声の頭が再生される時間が早く常に一定 (3)種々の業務を迅速に行える操作性 (4)放送局・スタジオにおける運用システムにマッチする 等の条件、さらに必要な動作を確実に行なう信頼性、長時間使用できる耐久性は、そのまま受け継いでおります。又、(5)Hi-Fiオーディオ機器との組合せを考えてラインアウトにPIN端子を設ける等、コンシューマー用として使い易さも考慮致しております。
■特長
1. 驚異のS/N比100dB、ウウフラッター、歪率、クロストークが非常に少なく、ダイナミックレンジの優れた高品質再生が可能です。
2. スタートキューから音の出るまでの時間(音声立上り時間)はディスクの回転とは関係なく常に0秒一定です。またアッテネータースタート時はディレイスタートが可能です。
3. アクセスタイムが短かいので、効率よく再生できます。
4. トラック内の実際の音声開始点を自動的に検出し、頭出しすることができます。
5. ランダムアクセスによるトラックナンバー、インデックス、時間の自動頭出しが可能です。
6. トラックナンバーの再生開始時からの経過時間、残り時間、ディスク全体の経過時間を選択して表示することができます。
7. サーチダイアルにより、音声を繰返し聞いて必要な音の頭出しがフレーム単位(13.3ms)の精度でできます。
8. 稼動時間(単位目盛約500時間、全約10,000時間)を測定する稼動時間積算器を搭載しています。
■機能
1. ランダムアクセス
テンキーと「SEL」スイッチにより、任意のトラックナンバー、インデックス、時間へ、ピックアップを移動させ、その位置で待機させます。また、トラックナンバーのみの入力でロケートされた時とTOCスイッチで指定し、ロケートされた場合は、自動的に実際の音声の頭出しをさせることができます。
2. 早送り、早戻し
表示部の「RUNNING ADDRESS」を監視しながら、サーチダイアルを廻して、ピックアップの早送り、早戻しができます。(速度可変)
3. 頭出し
必要な音の頭出しは、サーチダイアルを廻しながら、音声を繰り返し聞くことによって正確にできます。
4. ポーズ動作
ピックアップを任意のトラック上に保持させることが可能です。
5. 表示
トラックナンバー、インデックスおよびトラックナンバーの再生開始時からの経過時間、残り時間、ディスク全体の経過時間の数字表示、「STAND BY」、「LlNE OUT」、「CUE」の文字表示を行ないます。また、再生音量の監視としてVU表示を行います。
6. リモート
「PLAY」、「PAUSE」、「CUE」の制御入力、「LINE OUT」、「STAND BY」の制御出力がありますので、リモート動作させることが可能です。
7. モニター
パネル上のスピーカーまたはヘッドホンによって音声のモニターができます。
■定格
- 変調方式
- EFM(EIGHT TO FOURTEEN MODULATION)
- 量子化ビット数
- サンプリング周波数
- ディスク線速度
- 再生周波数範囲
- 使用ディスク
- 線路出力
- 〔ライン出力I〕 0dB、600Ω平衡、2チャンネル
- 〔ライン出力II〕 10kΩ負荷時約0.3V、約50Ω不平衡、2チャンネル
- 制御入力
- 〔リモコン入力〕 「PLAY」「PAUSE」の操作及び「CUE」の表示
- 〔リモコン出力〕 「LINE OUT」「STAND BY」表示
- 電源
- 単相交流:100V±10%、50/60Hz±2Hz
- 消費電力
- 周囲条件
- 使用
- 外形寸法
- 幅:約420mm、奥行:約555mm、高さ:約810mm、操作面高さ:約760mm
- 重量
■性能
- 周波数特性
- ダイナミックレンジ
- S/N比
- 全高調波歪
- チャンネルセパレーション
- ワウ・フラッター
- 音声立上り時間
- アクセスタイム