DP-1800は、DENON独自の磁気記録検出方式採用のサーボ回路等で基本性能を高めるほか、新らしい発想によるダイナミックダンピング機構の新形トーンアーム、優れた制動力をもつターンテーブルシート、アクリル樹脂製ダストカバーと天然大理石を用いた高質量キャビネット等の相乗効果により、優れた防振特性を得ています。
豪華なディザイン、信頼性の高さ等あらゆる面から検討されたダイレクトプレーヤーシステムです。
1)フォノモーターはDENON独自の磁気記録再生方式を採用。
● ダイレクト・ドライブ方式の性能を左右する回転スピードの検出に、DENON独自の精度の高い、磁気記録再生方式を採用しています。しかも、検出周波数が高いので、サーボの利得と安定度を高くでき、ターンテーブルの応答性、負荷特性、安定性などに優れています。
このため、針圧やアームの位置などの負荷条件に対しても、ワウフラッターの少ない安定した滑らかな回転が得られます。
● サーボ回路は、直流安定化電源を使用し、温度補償を十分行なっていますので、電源周波数はもちろんのこと、電源電圧の変動や温度変化に対して、回転スピードはほとんど影響をうけません。
● モーターは、ACサーボモーターを使用しているため、滑らかな回転が得られ、ワウ・フラッターやランブルの発生が大変少なくなっています。
● ターンテーブルシートは、レーザー光によって振動解折して新らしく開発したもので、レコードの振動による音質の劣化を防止しています。
2)新開発のダイナミックダンピング機構を採用した新しいトーンアーム
● トーンアームの大きな問題の一つであったトーンアーム自体の分割共振（アーム鳴き）を十分制動でき、しかもプレーヤーキャビネットなどから伝わる振動の影響をうけにくくなっています。
このため、使用カートリッジの再生音質に対するトーンアームの影響が非常に少なく、カートリッジ本来の音をそのまま余すことなくひき出します。
● アンチスケーティング機構の採用でアームの流れや針とびを防せぎます。
3)天然大理石とパーチクルボードを接合したキャビネットを採用
● 質量が大きく、模様の美しい天然大理石と、パーチクルボードを接合して防振特性を向上させています。ダストカバーも高品質のアクリル樹脂を用いて防振特性をより向上させました。
DP-1800主要規格
<ホノモーター部>
- 駆動方式：サーボ式ダイレクト・ドライブ
- モーター：ACサーボモーター
- スピード制御方式：周波数検出によるサーボ方式
- 回転数：33・1/3、45rpm
- 回転数微調範囲：規定スピードに対して±3%以上
- 起動時間：1.8秒以下（33・1/3rpm時）
- ワウ・フラッタ：0.03%wrms以下
- SN比：73dB以上（DIN-B）
- ターンテーブル：300mmアルミダイカスト慣性質量160kg・cm2
- スピード切り換え機構：マイクロスイッチ使用のスライド式
<卜ーンアーム部>
- 形式：スタティックバランス形ダイナミックダンピング機構
- 有効長：244mm
- オーバーハング：14mm
- オフセット角：20.5°
- トラッキングエラー：2.5°最大
- 適合カートリッジ自重：5〜11g
- 針圧可変範囲：0〜2.5g/1回転（1目盛0.1g）直読式
- シエル自重：8.5g（取付ネジ、ナット含まず）
- ヘッドコネクター：EIA規格4pコネクター
- アームリフター：オイルダンプ式
- 出力コード：5Pコネクター付 低容量コード1.2m
<総合>
- キャビネット：天然大理石とマホガニー木目張り合板使用
- 電源：AC100V、50/60Hz
- 消費電力：10W
- 寸法：485W×172H×408Dmm（ダストカバーを閉じた時）
- 重量：16.5kg
（昭和51年）
