はじめに
デンオンは、昭和14年、国産初の放送局用円盤録音再生機をNHKに納入。以来40余年という長い歳月のあいだ技術進歩著しい放送業界にあって、プロからのシビアな要求にも充分に応え、他の追従を許さない放送業務用プレーヤーを製造・供給してきました。今日では全国の放送局におけるレコード再生機器のうち90%以上がDENON製品で占められています。プロ用機器で培われたテクノロジーは民生機器にも充分にフィードバック、昭和40年代に一般ダイレクトドライブプレーヤーとしてエポックを刻んだDP-3000、DP-5000、そしてDP-3700Fの登場で“プレーヤーはDENON”と云われる様になり、その後も昭和50年代を代表する“DENONプレーヤー技術の集大成”DP-100Mを完成させました。そして昭和60年代へむけての今、感動のアナログプレーヤーDP-59L/Mを発売致します。
DP-59L/Mは、PCM、デジタル録音の発達及びカッティグ技術が向上したアナログディスクの一音、一音を大切に再生する為に生まれたプレーヤーです。
力強い低音、しっかりした音像定位、躍動感あふれる音楽性等を充分お楽しみ頂けるものと確信致してあります。
1. ターンテーブルは滑らかに回ればいい。そのためにはSimple is Best。
プレーヤーにとって最も大切なものはモーター部です。
デンオンは、このモーターにシンプルな構造の「ハイトルク・AC・サーボモーター」を採用、大型ターンテーブルを余裕をもってまわします。
☆直径32.5cm、重量2.2kg厚肉のターンテーブルを装備。
ターンテーブルは当社独自の厚肉ターンテーブル(7mm)を使用し、ターンテーブル鳴きエコーを防止し、クリアーな音質を実現。
☆ハイトルクACサーボモーター搭載。
コキングのない低重心設計のモーターに直径10mmの超硬材ステンレススチール削り出しシャフトを使用、さらにモーターハウジングはオールダイカスト製で、ターンテーブルの水平方向の微振動をも解消。
☆スピード検出に1000発の磁気記録検出方式を採用。
スピード検出は、ターンテーブルリム内周に高精度で記録された1000個パルスを磁気ヘッドで検出します。DP-59Lでは、PLLピッチコントロールにより±9.9%のスピード可変が0.1%刻みで可能。表示は液晶表示カウンター。
☆5mm厚のターンテーブルシート。
レコードの信号をカートリッジに適格に伝え、他の微振動をシャットアウト。
2. 「純粋な音」とは、こういうものか。トーンアームで、音はこれだけ違う。
トーンアームにとって大切なことは、昔溝に刻まれた音楽信号だけを伝えることです。「ダイナミック・サーボトレーサー」を搭載することにより、レコードにひそむソリや偏芯などの低域共振を排除し、あくまでピュアーな音質再生を実現。
☆ダイナミックサーボトレーサーを搭載。
従来の機構を2/3に縮少、さらに感度を向上させ、レコードにひそむソリや偏芯などの低域共振の影響を排除して、クリアーな音質と優れた音像定位を獲得。
☆新開発、軽質量アームパイプ、大型アームベースを採用。
直径が従来比約1.3倍のアームパイプ、高剛性を高めカートリッジの応答性を向上させ、力強い低音、ぬけの良い高音を実現。メイン、サブウェイト2ケ装備。
☆リード線には、OFC(無酸素銅線)を使用。
高級OFCを11本より合せ、断面積3〜4倍(従来比)と、内部抵抗を小さくし、重厚な低域、クリアーな高域再生を獲得しています。
☆アームパイプは交換OK。
別売S字型アーム(PCL-59S予価¥12,000)で、重量カートリッジ(11〜25g)も使用可能です。
DP-59Lは、レコードが終るとアームが上り回転が停止する無接触構造のオートリフトアップ機構。
3. キャビネットは美しい方が良い。
質感も、音響特性も優れた木製キャビネットを使用。補強材をふんだんに使い、防振効果を高めています。
☆高さ11cmの重厚な木製キャビネットに、これ以上ないと思われる光沢の鏡面仕上を施しました。内部には、音響特性を考えた補強材を使用し、大型インシュレーターとともに、防振効果に威力を発揮します。
数十種類のローズウッドより“ローズウッドの王様”と言われるカイザーローズを厳選。質感、色調共にオーディオシステムにマッチし高級感をかもし出します。キャビネット内部には3点補強材を使用し、防振効果を高めています。
☆新開発大型インシュレーター。
大型ターンテーブル、大型キャビネットを支えるインシュレーターは、制動効果の高い新型を採用。硬質シリンダー内部に低反撥特殊ダンピングラバーとコニカルスプリングを組合せ、床からの振動に対して大きな効果を発揮します。
主な仕様
■フォノモーター部
- 駆動方式
- 両方向サーボ・ダイレクトドライブモーター
- インナーローター型ハイトルクACサーボモーター
- スピード制御方式
- 回転数
- 33 1/3、45r.p.m.
- 59L PLLピッチコントロール付 スピード可変範囲 ±9.9%0.1%ピッチ
- 回転数偏差
- スピード切換え機構
- ワウ・フラッター
- 0.006%W.rms以下(回転系)
- 0.02%W.rms以下(JIS)
- S/N比
- 起動時間
- 1.6秒以内で規定回転(33 1/3r.p.m.時)
- 負荷特性
- ブレーキ
- 電源電圧特性
- ターンテーブル
■トーンアーム部
- 形式
- スタティックバランス形電子ダンピング機構付トーンアーム パイプ部交換可能
- 有効長
- オーバーハング
- トラッキングエラー
- 針圧可変範囲
- 適合カートリッジ自重(シェル等含む)
- ストレート、パイプ時:3〜14g
- 別売S字形、パイプ時:11〜25g
- アーム高さ調整範囲
- 出力コード
- アームリフター
- アンギエラーコントロールモーターによるサーボコントロール(DP-59L)、オイルダンプ式(DP−59M)
■その他
- キャビネット
- 電源
- 消費電力
- 外形寸法(ダストカバーを閉めた状態)
- 重量
■保証書つき