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 (昭和53年)

「レコード再生の限界に挑戦!!新開発“二重構造ターンテーブル”採用」
「3相ACアウターローター形サーボモーター採用」

フェーズロックダイレクト
サーボターンテーブル
DP-80
\95,000

■1978年8月



DP-80は、DENON独自の高精度磁気記録検出方式で、周波数と位相検出を行ない、さらに水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボ方式を採用し、新たに設計した3相ACアウターローター形サーボモーターを駆動しています。このため、回転スピード偏差は0.002%以下と極めて少なく、また、負荷特性、ワウ・フラッター特性、ランブル特性等も大変優れています
ターンテーブルは、新しい発想による2重構造方式とし、スピーカーの音圧の影響や外部振動による害を極めて小さくおさえていますので、音楽の微妙な表現まで鮮やかに表現いたします。
このほか、機械振動の伴なわない、なめらかな電子ブレーキ、振動特性の優れているターンテーブルシート、見やすいストロボ等の採用により、フォノモーターとしての完成度を高めています。


主な特長

1) 新開発2重構造ターンテーブル

2重構造ターンテーブルは、モーターシャフトに固定されている下面ターンテーブルと、3ヶ所のスプリングと、6ヶ所のダンピング材で連結された上面ターンテーブルから成り、上面ターンテーブルは、モーターシャフトと接触しない構造になっています。(上面と下面ターンテーブルは回転方向に動かない構造になっています。)
この2重構造により、プレーヤーキャビネットからの振動を減衰し、更に、スピーカーの音圧を受けてもレコード面は、ダンパー材により振動しにくくなります。(モーターの振動に対しても、フィルター効果によってSN比が向上します。)
このため、レコードの振動は極めて少なくなり、カートリッジは余分な振動を拾うことなく、より忠実な再生が可能になり、微妙な音のニュアンスも大変明確に表現できます。

2) 新開発3相ACアウターローター形サーボモーターを採用

ACモーターは原理的にトルクムラが少なく滑らかな回転が得られるので、2相ACサーボモーターを採用してきました。
DP-80では、更に振動が少なく滑らかな回転が得られる新開発の3相ACアウターローター形サーボモーターを採用しました。
3相ACモーターは逆回転トルクや振動の原因となる、回転磁界の3の倍数次高調波を打ち消すため、振動が少なく高い効率を得ることができます。
モーターの駆動回路に、波形ひずみの少ないパルス巾変調方式を採用していますので、回転磁界は大変滑らかになり、ランブルは少なく、SN比は77dB以上(DIN-B)ワウ・フラッター0.015%Wrms以下を保っています。
また、パルス巾変調の採用で消費電力が少なく、発熱の心配はありません。

3) 高精度磁気記録検出方式で周波数と位相検出を行ない水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボ方式の採用でスピード偏差±0.002%以下

回転スピードを制御するサーボ回路の基準発振回路に水晶を使い、増速のみでなく減速にもサーボできる両方向性フェーズロックドサーボ方式を採用しています。
スピード検出にはDENON独自のターンテーブルリム内周に高精度で1000個のパルスを磁気記録し、これを磁気ヘッドで周波数検出を行ない、温度変化や経年変化などの影響をほとんど受けない水晶発振器の基準周波数と位相を比較しています。
このため回転スピード偏差は±0.002%以下と極めて少なく、負荷や電源電圧の変動による回転スピードの変化はありません。またサーボ回路の基本となる検出周波数が高い(555Hz)のでサーボを安定に、かつそのゲインを高くとることができますので、オーバーシュートやワウ・フラッターが非常に少なくなっています。
サーボ回路は、新開発のLSIの採用により、回転精度、信頼性等を一段と向上させています。

4) スピード切換えやストップ動作は機械振動を伴なわず滑らかです。

両方向性サーボと電子ブレーキの採用により、スピード切換時の応答が早く、回転数の切換時には、す早く指定状態に移り、ストップ時には静かに停止します。したがってスタート、ストップ時の機械振動や、逆回転が発生してカートリッジに余分な負荷を与えることはありません。なお、停止後のターンテーブルはフリー状態になります。

5) 水晶発振同期によりパルス点灯した見やすいストロボスコープ

ストロボスコープ用ネオンランプの点灯周波数は、基準の水晶発振器より分周しているため、その周波数精度は大変高く、しかもパルス巾の狭い電源で点灯しますので、ストロボ縞は見やすく、電源周波数の変動によってストロボが流れることはありません。

6) レーザーホログラフィー干渉による振動解折から生れた新開発のターンテーブルシートを採用

ターンテーブルシートは、レーザーホログラフィー干渉による振動解折によって新らしく開発したもので、レコードの振動による音質の劣化を防止しています。
振動防止を積極的に行なったターンテーブルシートは、従来のゴムシートでは得られなかった高音質のレコード再生が可能になります。


DP-80 主要規格

  • 駆動方式:サーボ式ダイレクト・ドライブ
  • モーター:3相ACアウターローター形サーボモーター
  • スピード制御方式:周波数検出によるスピードサーボおよび位相サーボ併用
  • 回転数:33・1/3、45rpm
  • 起動時間:1.2秒以下(33・1/3rpm時)
  • ワウ・フラッタ:0.015%wrms以下(磁気パルス円盤を用いたDENON測定法による)
  • SN比:77dB(DIN-B)
  • ターンテーブル:アルミダイカスト30.8cm 自重3kg 慣性モーメント370kg・cm2(ターンテーブルシートを含む)
  • 回転数偏差:0.002%以内
  • 負荷特牲:0%(針圧250g)
  • ブレーキ方式:電子式ブレーキ
  • 回転数調整範囲:±6%(半音)以上
  • 消費電力:8W
  • 外形寸法:376φ×140H
  • 重量:約10kg
  • 適合キャビネット:DK-100、DK-100F、DK-100G、DK-200、DK-2000、DK-2000G、DK-300、DK-2300


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