日本コロムビア株式会社(DENON)は、'97年に発売されて以来高い評価をいただいてきたPMA-1500Rの次世代オーディオ対応リニューアルモデルPMA-1500RII-N(ゴールド)、PMA-1500RII-K(ブラック)を発売いたします。
PMA-1500RIIは、SACDやDVDなど高品位な次世代オーディオに対応するワイドレンジ再生を実現。各回路を見直し実使用時でのオーディオ特性を改善することにより、スペック以上のサウンドクオリティを獲得しています。さらに、UHC-MOSを採用したシングルプッシュプル回路による繊細さと力強さを両立した表現力、磁気回路・巻線それぞれの特性を大幅に改善するL.C.(Leakage Cancelling)マウント・ツイントランス、高周波整流用ショットキー・バリア・ダイオードの採用による高速・大電流への対応、高剛性セパレーテッド・シャーシによる共振や回路間の相互干渉の抑止など、定評あるDENONプリメインアンプPMA-2000IIIやPMA-S10IIIの高音質テクノロジーを継承し、次世代オーディオシステムの核となるクオリティを獲得しています。
PMA-1500RIIの登場により、ハイエンドモデルPMA-S10IIIからベーシックモデルPMA-390IVまで、ワイドレンジ再生アンプのラインアップが完成。あらゆるオーディオファンのニーズに応える新世代ピュアオーディオを提案します。
特長
■ 次世代オーディオに対応するワイドレンジ再生
パワーアンプ回路などを見直し、実使用時の周波数特性の上限を100kHzに改善。さらに、低インピーダンス・ボリウムを使用することにより、アンプ内で実使用時に発生するノイズを抑え、高度な分解能を獲得。SACDやDVDなど高品位な次世代オーディオに対応するワイドレンジ再生を実現しています。
■ 繊細さと力強さの表現を両立させたUHCシングルプッシュプル回路搭載
最小単位の増幅素子で高音質化と高度なスピーカードライブ能力の両立を図るため、大電流型増幅素子UHC-MOSを採用。これによりUHCシングルプッシュプル回路をさらにパワーアップし、繊細な表現力とハイパワーを両立。演奏者の体温までを感じさせ、音像の実体感をリアルに描き出します。
■ L.C.(Leakage Cancelling)マウント・ツイントランスを採用
DENONモノラルパワーアンプPOA-S1で開発された磁気回路・巻線それぞれの特性を大幅に改善するツイントランス並列接続を採用。また、磁気などの影響を互いにキャンセルするL.C.マウント方式にする事で、アンプ内のノイズ源であるパワートランスのリーケージフラックスを低減し、高い電源供給能力とローノイズ化を併せて実現しています。
■ 高速・大電流に対応した大型高速整流ダイオードを採用
UHCシングルプッシュプル回路の能力をフルに引きだすため、整流回路には上級機PMA-2000III等に採用されたショットキー・バリア・ダイオードを採用。高速動作による低ノイズ特性と大電流特性により、力強くノイズの少ない高音質再生を可能にしています。このショットキー・バリア・ダイオードと高音質平滑プロックコンデンサーとのコンビネーションにより安定した電源供給を実現しました。
■ 徹底して振動を抑える高剛性セパレーテッド・シャーシ
パワーアンプブロックの独立構成はもちろん、その他の信号レベルの異なる回路も分離したブロック構造にすることで回路間の相互干渉やノイズの流入による音質の劣化を解消しました。さらに、振動の影響を受けやすいパワーアンプ部放熱ラジエターにラジエター・スタビライザーを追加するなど、各ブロック間の干渉による音質への影響を排除し音場感に優れた再生を実現しています。また、高い剛性を確保するためシャーシは鋼板の厚みを吟味して使用。さらに振動の抑止を徹底するため、パワートランス部にはトランスベースと特殊ゴムを追加。強靱な構造のシャーシを実現しています。
■マイコン専用電源トランスを独立搭載
リモートパワーオフ時の待機による消費電力を抑えるため、マイコン回路とオーディオ回路のそれぞれに専用の電源トランスを搭載。待機時の消費電力を低減するだけでなく、オーディオ回路へのマイコンによる干渉を排除し、いっそうの高音質化を実現しています。
■ 高音質化をさらにサポートするマイコンストップモードを採用
リスニング時など、マイコンがコントロールを行わないときはマイコンのすべての動作を停止する「マイコンストッブモード」を採用。通常のリスニング時にはマイコンのクロック発振が停止してオーディオ系へのノイズの流入を解消。より高音質での再生が可能になります。
■ バイワイヤリング対応・大型メッキ・スピーカーターミナル
スピーカーターミナルは、黄銅削り出しパーツに金メッキを施し伝送ロスを抑止。またクランプ部の穴径をφ6mmと大型にし、極太スピーカーケーブルにも余裕をもって対応します。さらに、2系統あるスピーカーターミナルはバイワイヤリング接続が可能です。
■ 高性能フォノイコライザーを搭載
ローノイズFETを使用したディスクリート構成の初段回路を採用した高性能フォノイコライザーを搭載。フォノイコライザー専用の安定化電源により、高音質でのアナログレコード再生を可能にしています。またMM/MCどちらのカートリッジもスイッチの切替だけで使用できます。
■ システムのグレードアップに対応したPRE OUT端子を装備
パワーアンプを加えてのバイアンプシステムや、アンプ内蔵サプウーハーの追加によるシステムアップに対応します。
■ 高音質パーツを厳選して使用
金メッキ端子、高音質カーボン抵抗、高音質コンデンサー、銅製配線バーなど信頼性の高いパーツを厳選して使用。さらに、電源のインピーダンスを下げるため、着脱タイプの極太電源コードを採用しています。
■ システムの中核となるデザインとリモコン対応
上級機の血統を受け継ぐクオリティとシステムアップを配慮したデザイン。さらに、システムリモコンを付属し、DENONのCD、MD、カセットデッキ、チューナーにも対応します。また、リモコン等の制御用回路電源には独立したパワートランスを装備しオーディオ回路への干渉を最小限に抑えています。
仕様
[パワーアンプ部]
- 定格出力/両チャンネル駆動(CD→SP OUT):70W+70W(負荷8Ω、20Hz〜20kHz T.H.D. 0.07%)、140W+140W(負荷4Ω、1kHz、T.H.D. 0.7%)
- 全高調波歪み率:0.01%(定格出カ-3dB時、負荷8Ω、1kHz)
- 出力端子:スピーカーAorB 4〜16Ω、A+B 負荷8〜16Ω、バイワイヤリング負荷 4〜16Ω
[プリアンプ部]
- イコライザーアンプ出力:定格150mV
- 入力感度・インピーダンス:
・LINE 150mV/47kΩ(ソースダイレクトオフ)、150mV/13kΩ(ソースダイレクトオン)
・PHONO MM 2.5mV/47kΩ
・PHONO MC 0.2mV/100Ω
- RIAA偏差:PHONO MM 20Hz〜20kHz±0.5dB、PHONO MC 30Hz〜20kHz±0.5dB
[総合特性部]
- SN比(Aネットワーク):
・LINE 110dB(入力端子短絡時)
・PHONO MM 91dB(入力短絡時、入力信号5mV時)
・PHONO MC 76dB(入力短絡時、入力信号0.5mV時)
- 周波数特性:5Hz〜100kHz(0〜-3dB)
- トーンコントロール:BASS(低域)±8dB(100Hz)、TREBLE(高域)±8dB(10kHz)
- 電源コンセント:SWITCHED(連動)3個、合計容量120W
[その他]
- 電源:AC100V、50/60Hz
- 消費電力:250W(スタンバイ時約5W)
- 外形寸法:W434×H134×D407mm
- 質量:14.6kg