■発売にあたって
1982年にCD(コンパクトディスク)が商品化されて以来、第2・第3のデジタル音源として注目されているDAT、DBS(PCM放送)などが目前に迫り、オーディオ界は新しい「デジタルオーディオ時代」の創世に向かって改革の波が押し寄せております。
このようなことから次世代を担うオーディオ機器の開発に積極的に取り組んでおります日本コロムビア(株)では、CD並びにDAT、DBSなどのデジタル音楽信号をデジタル伝送のままダイレクトに受けて、パワーアンプをドライブするという新しいコンセプトの「デジタル信号ダイレクト再生アンプPMA-780D」を単品コンポーネントの普及価格帯で商品化いたしました。
デジタルオーディオ時代を牽引していく魅力ある性能を備えたPMA-780Dは、オーディオの新しい発展と市場の活性化に多大な力を発揮するものと考えられます。
1. デジタル時代の先進機能、デジタルマルチインターフエース/DAC回路搭載。
CDプレーヤーやDAT、DBS(PCM衛星放送)からの音楽情報をデジタル信号のまま受けるデジタルマルチインターフェースを装備、さらに定評あるWスーパーリニア・コンバーターでピュアなオーディオ信号に変換し、チャンネルセバレーション100dB、S/N105dB、ダイナミックレンジ96dB、ひずみ率0.0025%の性能を実現し、ダイレクトにパワーアンプをドライブします。
- CD、DAT、DBSなど3系統のデジタル入力端子装備。
- デジタル信号のサンプリング周波数を自動的に選択対応する高精度デジタルマルチインターフェース回路搭載。
- 位相特性、低ひずみ特性の優れた2倍オーバーサンプリングデジタルフィルターを採用
- ]左右チャンネル独立の2D/Aコンバーターを使用したWスーパーリニア・コンバーターを搭載し、左右チャンネル間の時間差、ゼロクロスひずみを追放。
- インターフェース回路、D/Aコンバーター回路は、それぞれ独立の基板から構成され、さらに完全シールド設計によって、不要ノイズを遮断。
- デジタル回路専用の電源回路を設けアナログ系への影響を遮断。
2. 外来雑音に強いデジタル時代のアンプ
DENONの提唱する無帰還アンプは、信号が一方通行の形でシンプルに増幅されますから、優れた動特性を得るとともに、外来雑音やスピーカーのリアクションによる影響を受けないなど多くの特長を保有しています。スルーレイト350Vμsecのハイスピードを達成したスーパー無帰還パワーアンプは、ピュアなオーディオ信号でスピーカーを理想的にドライブすることができます。
- スーパー無帰還パワーアンプの終段には、fT50MHz、Pc150Wの大容量パワートランジスターをシングルプッシュプルで使用、さらに熱容量1300J/℃という超大形ヒートシンクなどによって極小出力から320Wのダイナミックパワー時まで、きわめてリニアな出力を確保。
- 電力容量400VAクラス、6.2kgの強大電源トランスを搭載し余力溢れた電力供給。
- ラッシュ電流200A/200Vの大形整涜器、強大な出力電涜を蓄える32,000μFの大容量電解コンデンサー、タンデルタの異なる2種類の電解コンデンサーを使用したピュアダイナミック電源回路によって瞬時給電能力を高め、高純度のエネルギーを確保。
- 大形ヒートシンクや大形電源トランスなど余裕ある設計で、ハイパワ一時の温度上昇や振動を抑え、エネルギー損失を防止。
- 相互干渉を排除した信号経路と機構設計。
3. アナログディスクを配慮したフォノイコライザーアンプ搭載。
4. 3系統の録音再生端子、プロセッサーループ回路など豊富な入出力端子を装備。
5. トーン回路、バランスボリウム、ラウドネス回路などすべて飛び越すタイレクトスイッチ回路を装備。
6. 録音機能を優先したテープモニター、REC OUTセレクターを装備。
7. 極大コードを接続する大形スピーカー端子。
■製品の概要
PMA-780Dは、CDやDAT、DBS(PCM衛星放送)などから送り出される音楽情報を、デジタル信号のままダイレクトに受けるデジタルマルチインターフェース回路とD/Aコンバーター回路を搭載した、まったく新しいタイプのプリメインアンプです。
本機は、3系統のデジタル入力回路を備え、CD、DAT、DBSのサンプリング周波数を自動選択。さらに高精度デジタルフィルター、左右チャンネル独立のD/Aコンバーターを使用したWスーパーリニアコンバーター回路を搭載して、ピュアなオーディオ信号に変換し、ダイレクトにパワーアンプをドライブします。
アンプ部は、ハイスピードを誇るスーパー無帰還パワーアンプ、強大な電源トランスを採用したピュアダイナミック電源回路を搭載して、瞬時電力供給能力を飛躍的に向上させ、揺るぎのない高ダイナミックパワー350W+350W/2Ωを達成しています。さらに、フォノイコライザーアンプを搭載、プロセッサーループ、3系統の録音再生端子など豊富な機能を装備し、デジタル時代のニーズにいちはやく対応しています。
■パワーアンプ部
- 定格出力 両チャンネル駆動(CD→SP OUT)
- 20Hz〜20kHz 110W+110W(負荷8Ω)
- 20Hz〜20kHz 130W+130W(負荷6Ω)
- 全高調波ひずみ率
- 混変調ひずみ率 7kHz/60Hz:1/4
- 0.003%以下(定格出力相当振幅出力時)負荷8Ω
- 出力帯域幅
- 5Hz〜100kHz(IHF、T.H.D. 0.5%)負荷8Ω
- 伝送特性
- 4Hz〜150kHz(+0/-3dB)(1W出力時)
- 入力感度
- 入力インピーダンス
- 出力インピーダンス
- 出力端子
- スピーカー:AorB 負荷6〜16Ω、A+B 負荷12〜16Ω
- ヘッドホン:ステレオヘッドホン適合
■イコライザーアンプ出力
- イコライザーアンプ出力(RECOUT端子)
- 最大出力:8V(負荷47kQ時)
- 定格出力:150mV
- 全高調波ひずみ率
- 入力感度/入力インピーダンス
- PHONO:MM 2.5mV47kΩ、MC 250μV
- TUNER:150mV47kΩ
- CD:150mV47kΩ
- AUX:150mV47kΩ
- RIAA偏差
- PHONO:MC ±0.3dB以内(20Hz〜100kHz)
■インターフェース/DAC部
- D/A出力
- 全高調波ひずみ率
- S/N比:105dB
- ダイナミックレンジ
- セパレーション
- デジタル入力フォーマット
■総合特性
- SN比(lHF Aネットワーク)
- PHONO:MM 88dB(入力端子短絡時)、MC 69dB(入力端子短絡時)
- CD、AUX、TUNER、TAPE:108dB(入力端子短絡時)
- トーンコントロール可変範囲
- BASS:100Hz±8dB
- TREBLE :10kHz±8dB
- フィルター特性
- ラウドネス特性
- 低域:100Hz+4dB
- 高域:10kHz+4dB
- 電源コンセント
- SWITCHED:2個100W(合計)
- UNSWITCHED:1個250W
- 電源
- 消費電力
- 寸法
- W434×H172×D396mm(含ゴム脚、つまみ、端子)
- 重量