<<前のページに戻る
表紙に戻る

 (平成6年)

「限りなくピュアに。至福の時が、弦楽の調べの微細な一音に煌いている。妙なる響き、それは真実の音。」

ステレオプリアンプ
PRA-S1
標準価格:1,500,000円(税別)

■1994年10月

ありのままの、無垢な音楽感動へのこだわり。
群を抜くリニアリティを得た、至高のコントロールユニット。

 コントロールユニット

■高S/Nを実現するバランスタイプレオスタットモード アッテネーター採用。

アンプ回路内でノイズ発生の第一原因となるアッテネーター。
一般的に使用されているものは、ディバイディングモード(分圧方式)と呼ばれています。
この方式では、摺動子が抵抗体の中央にある時、抵抗体から発生する熱ノイズが最大になります。
つまり通常のアンプの使用状態ではカタログスペックに記載されているS/N比よりもノイズの多い状態で音楽を聴いていることになります。
DENONは、バランス伝送での対応に着目。
バランス伝送のアンプの多くは、バランスのホット対GND用とコールド対GND用にそれぞれボリウムを挿入し、連動させて音量を調節する方式を採用しています。
この方式では、ホット側とコールド側の減衰特性を完全に合わせることが難しく、また、ホット側とコールド側に抵抗体との接点が入ることになります。
そこでPRA-S1は、実作用時のS/N比に優れ、バランス伝送におけるホット側とコールド側で特性の差が生じないバランスタイプ レオスタットモード アッテネーターを採用。
ホットとコールド間で音量調整を行なうためホットコールド間にばらつきが発生する余地がありません。
また音量を下げるに従ってS/N比がリニアに良くなるというメリットがあります。
従って通常のリスニングレベルでは、カタログスペックより有利な条件(ノイズが少ない)になります。
また、抵抗体との接点はひとつですみ、音質劣化要因が従来の2点より少なく、それだけ純度の高い信号伝送が可能。
音楽が生まれたその瞬間の、ありのままの音と感動を確かに伝えていきます。

 レオスタットモードアッテネーター

■ピュアな信号を送るNEWインバーテッド シグマ バランス回路および高CMRRバランスアンプ。

バランスタイプ レオスタットモード アッテネーターの特長を最大限に発揮させ、バランス入出力とノーマル入出力の相互変換を可能にさせるため、入力回路にNEWインバーテッ・ シグマ バランス回路を搭載。 また出力回路に高CMRR(Common Mode Rejection Ratio)バランスアンプを採用しています。 NEWインバーテッ・ バランス回路は、バランス、アンバランスのどちらも入力可能ですが、そのための変換トランスや変換アンプを必要としない独自のシンプルなバランスダイレクト設計になっています。 これにより高S/N比、高音質の信号伝送が可能となり、アッテネーターに高純度の信号を送ることができます。
アッテネーターに続く高CMRRバランスアンプは、補正アンプの働きによりCMRR70dB以上を確保しています。
また、ホット側とコールド側のそれぞれの出力は対GNDのアンバランス出力として利用でき、出力端子としてはノーマルとインバーテッドを装備しています。
つまりPRA-S1はバランス、アンバランスのどちらの入出力にも対応できるプリアンプです。


素子、回路、シャーシ、全ては純粋な音への追求。
究極の進化を遂げた、高精度パワーサプライユニット。

 パワーサプライユニット

■より繊細な、高次元の再生能力を獲得。ピュア パワー ジェネレーター。

AC電源からのノイズの影響を限りなく0に近づけるために。
PRA-S1は電源部と信号増幅部を別々のユニット構成とし、電源部ユニットにはピュアパワージェネレーターを搭載しました。
ピュアパワージェネレーターは低歪率、高安定な正弦波発振器を内蔵。
その正弦波出力をBTL構成のUHC-MOSシングル プッシュプル パワーアンプで電力増幅することにより、高周波ノイズや振幅変動が無く、電力供給能力に優れたAC電源を作り出しています。
その出力を電源として用いることにより、音楽信号をAC電源に混入している高調波ノイズや振幅変動の影響から守ります。
また、内蔵発振器によって電源周波数を100Hz、150Hz、200Hz、250Hz、300Hzに設定することが可能。
これにより、優れた電流供給能力を実現。
さらに周波数の選択により音場感のコントロールが可能となり、従来の50Hz/60Hzの商用電源を直接使用可能した場合とはまったく次元の違う透明度の高い再生能力が得られます。

■振動伝播を徹底防止。高精度加工、非磁性体の砂型鋳物シャーシ。

振動や電源などから流入する様々なノイズからデリケートな音楽信号を守るために。
PRA-S1は、電源部と信号コントロール回路部を別シャーシにしています。
各々のシャーシには、防振性に優れ、磁気の影響のない高精度加工を施したS1シリーズ独特の非磁性体砂型鋳物を採用しています。

 砂型鋳物シャーシ


■PRA-S1の主な仕様

コントロール部

  • 定格出力
    • NORMAL、INVERTED:1V
    • BALANCED:2V
  • 入力感度/入力インピーダンス
    • PHONO MM:2.5mV/47kΩ
    • CD、TUNER、TAPE-1、TAPE-2:150mV/47kΩ
    • BALANCED-1、BALANCED-2:150mV/100kΩ
  • RIAA偏差
    • PHONO 20Hz〜20kHz ±0.3dB
  • 全高調波ひずみ率
    • 0.005%以下
  • SN比(Aネットワーク)
    • PHONO MM:91dB(入力端子短絡、入力信号5mV時)
    • CD、TUNER、TAPE-1、TAPE-2:108dB(入力端子短絡)
  • 最大外形寸法
    • 434(幅)×145(高さ)×443(奥行)mm(脚、つまみ、端子を含む)
  • 重量
    • 17.4kg

電源(パワージェネレーター)部

  • 電源
    • AC100V 50/60Hz
  • 消費電力
    • 110W(電気用品取締法による)
  • 最大外形寸法
    • 434(幅)×145(高さ)×426(奥行)mm(脚、つまみ、端子を含む)
  • 重量
    • 24.8kg

その他

  • AC電源コード長 / 2m
  • DC電源コード長 / 1m

<<前のページに戻る
このページの先頭に戻る | 表紙に戻る