■新測定方法開発 入力瞬時変化に対する追従性大幅向上
音楽をより忠実に再生するためには音楽の瞬時変化(周波数・振幅)にスピーカーシステムがどこまで追従できるかに焦点がしぼられてきます。DENONがよりシビアに追求した結果としてスピーカーシステムの実情に最適と思われる新しい測定方法の開発に成功しました。
この測定方法の開発により入力の瞬時変化に対する追従性が大幅に向上し、しかもリスニングルームの特性を加味した過度応答の測定も可能となりました。
このようにより忠実な音楽再生を目指し、総合的研究の積み重ねによりSC-104が誕生しました。
■音楽の基本となる低域を歯切れよく表現(25cmウーハー)
発泡ポリウレタンをロール状に成型し、制動材をコーティングしたハイコンプライアンスサスペンションと直径方向のたわみをおさえ熱放射に優れたアルミボビンを採用したボイスコイル及び軽くて強じんなコーン紙を組合せ、そのマスバランスを追求して完成されたもので楽音の基本となる低域を歯切れよく豊かに再現します。
■ひずみ感のない素直な音質(10cmスコーカー)
フレームとバックキャビティを一体化した軽合金ダイカスト製として、バックキャビティによる音響的な悪影響をすべてとり除いた構造を採用し内部にはリング状グラスウールが充てんされています。
振動系はノンプレスコーン紙、アルミボイスコイルボビン、発泡ポリウレタンに制動材をコーティングしたロールエッジ等によりひずみが非常に少なく耐入力の大きい、素直な音庄周波数特性を実現しました。
■余裕あるさわやかな高域(3.2cmドームツイーター)
軽合金ダイカスト製の堅固な変形のないプレートに特別に開発された布を成形したダイアフラムを精密に組立てたもので、ボイスコイルボビンにはアルミを採用しています。
有効径の小さなダイアフラムにより優れた指向特性が得られると共にフラットなパワーレスポンスを実現し、耐入力特性の大きさ(4kHz/12dBoctのフィルターでスピーカーシステムに使用したとき100Wの入力まで使用できる)等により余裕のあるさわやかな高域を再現致します。
■パラツキによる音質変化を防止(ネットワーク)
クロスオーバーは500Hz、4kHz(12dB/oct)で試聴と伝送特性測定を繰返して使用素子の材質と定数を選択しました。
ウーハ一に直列に入るコイルはパワーロスを防ぐ為に直流抵抗を小さくすると共にスペースファクターのよいフェライトボビンコイルとし、フェライト材質は電流ひずみの極少のものを採用したほか、その他のコイルはすべて空芯を使用致しております。また、コンデンサーは総べてプレーン箔系のものを採用し損失を出来るだけ押えると共に定数の許容差を少くなくし、クロスオーバー周波数のバラツキによる音質変化を制限しました。
■エンクロージャー
エンクロージャーは完全密閉方式で、スピーカーユニットの取付にはブチル系のパテを用いて、それぞれのユニット間の干渉を防ぐと共にキャビネットの不要振動を取除きIMひずみの発生を極力おさえています。
更に入力端子はネジ式構造で接触抵抗が少くなく より確実に配線できる様になっています。
■レベルコントロール
中音域、高音域のレベルコントロールは後面にて連続調整ができます。
■主要規格
- 構成
- 入力インピーダンス
- 周波数帯域
- 出力音圧レベル
- 最大許容入力
- 使用ユニット
- ウーファー・25cm、スコーカー・10cm、ツイーター・3.2cmドーム型
- クロスオーバー
- レベルコントロール
- 寸法
- 重量