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 (昭和53年)

「磨きぬかれた“鮮烈な応答性” New104」
「ピアレス社製(デンマーク)ユニット採用」

密閉形3ウェイ3スピーカーシステム
SC-104/II
標準価格:43,800円

■1978年9月

SC-104は発売以来2年有余にわたり絶妙の音質バランスと抜群の応答性・緻密で格調高いサウンドを誇り、常に高い評価をいただいてまいりました。
この度発表するSC-104/IIはあくまでSC-104をベースに2年有余で得たシステム技術のノウハウをすべて結集し、ここに装いも新たにNew-104として誕生しました。


■明確な音像定位を追求した左右対称形ユニット配置

ステレオ再生時に楽器やボーカルの音像が正しくシャープに定位することを追求し、定位感に大きな影響をもつ指向性パターンを理想的なものとするため左右対称形ユニット配置として優れた聴感上の効果を得ています。

■音のスペクトラムをダイナミックな状態で正確に再現

低音域の大きなピークをともなった音楽ソースや非常に大きな音量で再生するとき(ウーハーのコーン紙の動きが目で見えるようなとき)、同時に再生しているバイオリンやサックスやボーカルの音の周波数構成が変化せず(音くずれが無い)低音楽器そのもののハーモニックス(倍音)構成も変化することなく動的な状態での周波数バランスが正しく再生されなくてはなりません。
DENONではスピーカーシステムの動的な状態での再生能力を評価できる測定法を開発しサウンドラチチュード特性と名付けています。
SC-104/IIはウーハーのクロスオーバー周波数を500Hzに設定。各ユニットの振動領域を理想的に配分し、試聴と特性測定をくりかえしてネットワークの定数を決定しました。
この結果サウンドラチチュード特性がすぐれ、各楽器の正確なスペクトラムを再現し、聴感上のひずみ感が少なく、ダイナミック感の大きな、さわやかな音として音楽をそこねることなく再生することを実現しています。

■低音域の質感を追求したキャビネット

低域特性と密接な関係をもつキャビネット材質について、SC-104を基本として再検討を加え長期にわたるくり返し試聴により内容積で約10%増の34リットルとした一廻り大きいキャビネットを採用しました。

■自然な響きを実現した高級感あふれるキャビネット

キャビネットの素材(板)はぜいたくな両面にリアル・ウォールナット材を貼った硬質パーチクルボードを使用しています。
芯材の種類や片面のみにウォールナット貼りを施したものなど、何種類ものキャビネットを検討し聴感テストした結果、響きの感覚がいちばんすぐれた素材で、経年変化による材質のソリも最小におさえています。更にヨーロッパ産の輸入サランネットの両サイドにアルミエスカッションを配したグリルと両サイドにテーパー部を設けたキャビネットにより品位あるシャープなデザインとなっています。

■ユニットの性能を最大限に引き出すユニークなマウント方式

いかにすぐれたユニットを採用しても、それぞれのユニット間で干渉しあっては、性能を完全に引き出すことはできません。
SC-104/IIはユニット間の干渉による混変調ひずみを徹底的におさえるため、各ユニットのフレームとバッフル板との間に緩衝効果の大きいプチル系のパテを充填し、かつ、効果的なネジ止め方法を用いています。


■主要規格

  • 形式:3ウェイ3スピーカー密閉形
  • 使用ユニット:25cmコーン形(ウーハー)、10cmコーン形(スコーカー)、3.2cmドーム形(ツイーター)
  • 入力インピーダンス:8Ω
  • 最大許容入力:80W
  • 再生周波数帯域:40Hz〜20KHz
  • 平均出力音圧レベル:92dB(1m/1W)
  • クロスオーバー周波数:500Hz・4KHz
  • 材質(側・天・底部):両面リアルウォールナット貼り 硬質パーチクルボード
  • 寸法:312W x 590H x 264D(mm)
  • 重量:13.0kg

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