[新製品] PMA-900HNE / DCD-900NE ミドルグレードHi-Fiコンポーネントのラインアップを刷新し、プリメインアンプにネットワーク機能を搭載

5 17, 2022
品名品番カラー希望小売価格EANコード発売時期
プリメインアンプPMA-900HNESP (プレミアムシルバー)132,000円(税込)0747192136734
(PMA900HNESP)
2022年6月下旬
CDプレーヤーDCD-900NESP (プレミアムシルバー)77,000円(税込)0747192136789
(DCD900NESP)
2022年6月下旬

デノンは、2022年6月下旬にHEOS Built-inプリメインアンプ「PMA-900HNE」およびCDプレーヤー「DCD-900NE」を発売致します。900シリーズは、デノンのHi-Fiコンポーネントのラインアップにおいてミドルグレードに位置付けられる製品です。先代にあたる800シリーズはプリメインアンプ、CDプレーヤー、ネットワークオーディオプレーヤーの3モデルで構成されていましたが、音楽ストリーミングサービスの普及と高音質化、プリメインアンプに対するニーズの変化を踏まえ、900シリーズはネットワーク機能を搭載したプリメインアンプとCDプレーヤーという2モデルの構成とされました。そして、音質に影響を与えずにデジタルオーディオ回路をプリメインアンプに統合するための技術・ノウハウの蓄積が進んだこともこの仕様変更を後押しした理由に挙げられます。


PMA-900HNEについて

PMA-900NEは、デノンのすべてのアンプに共通するテーマである「繊細さと力強さ」の高い次元での両立のために、パワーアンプにAdvanced High Currentシングルプッシュプル増幅回路を採用しています。ここで用いられるHigh Currentトランジスターは、一般的なトランジスターの3倍のピーク電流供給能力を備えているため、多数の素子を並列駆動して大電流を得る手法において問題となる素子の性能のバラツキによる音の濁りを解決し、楽音の表情までも繊細に描き出す表現力を実現することができます。さらにPMA-900HNEは、デノン110周年記念モデル「PMA-A110」の構成に準じて、従来の差動3段アンプと比較して発振に対する安定性に優れる差動2段アンプ回路を採用し、より素直な音質傾向となりました。プリアンプも刷新され、こちらもPMA-A110と同様の可変ゲイン型プリアンプおよび電子制御ボリュームを採用し、ノイズレベルの劇的な改善を果たしています。さらに、オーディオ回路に使用される高音質コンデンサーや抵抗などのパーツの一部にはPMA-A110のために開発されたデノン専用のカスタムパーツを使用。音質担当エンジニアとサウンドマスターによる入念なサウンドチューニングを行うことによりデノンの理想とする「Vivid & Spacious」なサウンドを実現しています。

Advanced High Currentシングルプッシュプル回路の能力を最大限に引き出すため、電源回路には大型のEIコアトランスとPMA-900HNE専用に新たに開発されたカスタム仕様の大容量(8,200μF)のブロック電解コンデンサー、およびスイッチングスピードが速く整流ノイズが少ないショットキーバリアダイオードを採用。クラスを超えた重厚さとタイトさを兼ね備えた低音再生を余裕の電源供給能力で支えています。

フォノイコライザーはMM / MC両方のカートリッジに対応。MM / MCの切替はリレーよって行うため、基板上の余分な信号ラインの引き回しを必要とせず、繊細なアナログ信号をより純粋に増幅することができます。PMA-900HNEではOPアンプをアップグレードし、音質にさらに磨きをかけています。

PMA-900HNEは、デノンのフルサイズHi-Fiアンプとしては初のHEOS Built-in製品です。Amazon Music HDやSpotify、AWA、SoundCloudなどのストリーミングサービスやインターネットラジオをはじめ、ローカルネットワーク上のミュージックサーバー(NAS / PC / Macなど)やUSBメモリー、AirPlay 2対応機器、Bluetooth®機器など、多彩なソースから音楽を再生することができます。さらに同一のネットワークに接続した他のHEOS Built-inデバイスに本機で再生中の音楽を配信することもできます。セットアップ、操作は無料のHEOSアプリで誰でも簡単に行うことができ、Alexaによる音声操作にも対応しています。

また、192 kHz / 24 bitまでのPCM信号に対応する光デジタル入力を3系統、同軸デジタル入力を1系統装備しています。デジタル入力されたPCM信号は、デノン独自のデータ補間アルゴリズムによるアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing Plus」によって処理され、デジタル化される前の本来のアナログ波形に復元され、後段のアンプ回路へと送り出されます。デジタル回路とアナログ回路を同じ筐体内に同居されることで、アナログオーディオ信号に悪影響を及ぼすことがありますが、PMA-900HNEではデジタルオーディオ基板をシールドケースに収め、繊細なアナログオーディオ信号への干渉を排除しています。さらに、ネットワーク、Wi-Fi、Bluetoothを使用しない場合には個別に無効に設定することができ、より高音質な再生が可能になります。

※2022/7/7:仕様に関して誤記がございました。お詫びして訂正いたします。


DCD-900NEについて

DCD-900NEは、音楽CDの再生に加えて、CD-RやCD-RWに記録したMP3やWMAファイルの再生にも対応しています。さらにフロントパネルに装備されたUSB-A端子は、USBメモリーに記録されたDSD(2.8 MHz / 5.6 MHz)ファイル、および最大192 kHz / 24 bitまでのハイレゾ音源などの音楽ファイルの再生に対応しています。PMA-900HNE同様にアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing Plus」を搭載しており、原音に忠実な再生を実現しています。

DCD-900NEは、PMA-900HNEの奥行に合わせて筐体が大型化されました。これにより、内部のスペースに余裕が生まれ、基板のレイアウトや回路設計を一新。電源回路のレイアウトや基板上の左右チャンネルの対称性が最適かされ、音質が向上しています。D/Aコンバーターにはクラスを超えた高性能な32 bit対応D/Aコンバーターを採用。差動電流出力タイプのD/Aコンバーターであるため、ノイズに強く、I/V変換回路での独自の音作りが可能になるというメリットを備えています。D/Aコンバーターからの出力信号を受けるI/V変換アンプ回路と差動合成アンプ回路に従来よりも低ノイズかつスルーレートの高い高性能なOPアンプを採用し、さらなる高音質化を実現しました。また、筐体の大型化による基板上のレイアウト変更は、左右チャンネルだけではなく、プラス信号とマイナス信号の対称性も改善されており、サウンドステージの広がりや正確な音像定位にさらに磨きがかかりました。

アナログオーディオ用電源回路は、DCD-A110などの上位モデルと同様に、アナログオーディオ回路への電源供給に最適化されたフルディスクリート設計へとアップグレードされました。電源供給の要であるブロックコンデンサーには、試作と試聴を繰り返してサウンドマスターが厳選したデノンカスタムの大容量(3,300μF)ブロックコンデンサーを採用。クリーンで安定した電源供給を可能にし、重厚さと繊細なディテールが絶妙に調和したサウンドを実現しています。

音質に影響が大きいパーツには、ハイエンドモデルにも使用されている高音質パーツを数多く採用。これらは、音質担当エンジニアとサウンドマスターが部品メーカーの協力の下で試作と試聴を繰り返し、長い時間をかけて作り上げてきたデノン独自のカスタムパーツです。また、カーボン被膜抵抗やメルフ抵抗、薄膜高分子積層コンデンサーなど高品位なパーツをアナログオーディオ出力回路やデジタルオーディオ回路に多数使用しています。

ディスクを回転させて信号を読み取るCDプレーヤーにとって振動は音質を悪化させる大敵ですが、デノンは「ダイレクト・メカニカル・グラウンド・コンストラクション」と呼ばれる制振構造によりこの問題を解決しています。これは、振動源である電源トランスをフットに近づけて配置することで不要な振動を外部へと逃がし、周辺回路への影響を防ぐ構造です。また、ドライブメカニズムを筐体中央部に配置し低重心化することで、ディスクの回転による内部振動を効果的に吸収し、外部からの振動のドライブメカニズムへの影響も抑制しています。そして。ドライブメカニズムや電源トランス、シャーシの大きな重量を支えるフットには、高密度かつ高剛性なリブ入りフットを採用。上位モデルにも使用されているフットによって防振効果をさらに高めています。

アナログオーディオ出力端子には新たにL/R独立タイプのピンジャックを採用し、余裕のある間隔で配置。大型のRCAプラグを使用したケーブルも容易に着脱できます。アナログ出力端子と、同軸デジタル出力端子には経年変化や信号の劣化を防止する金メッキ加工を施し、高品位な接続を実現しています。